2018.11.26キャンプカレーが変わる!育てるカレー

以前どこかに書きました。「問題提起は改善策と共に」と。ですからキャンプカレーをあんなに嫌がっていた私が、新スタイルのカレーを提案します。その名も「育てるカレー」です。

用意する物

・アルミ製の使い捨て容器(自立し液体を入れても広がらない物)人数分。(例えば100円均一のパウンドケーキ型)

いつもの用意から外す物

・カレー用の鍋、おたま。

具材はなんでも

具材はいつも通りで構いません。具材のカットを現地でする場合、自分の分を自分でカットする事で、より愛着を持ってカレーを育てられます。

 

~~「育てるカレー」(一人前)~~

1.カレールーひと欠けを用意します。好みの辛さ・銘柄を用意します。

2.箱に記載の分量から、ルーひと欠けに必要な水を計算し用意します。割り切れなければ多めが良いです。事前に計算してメモしておきましょう。銘柄ごとにひと欠けに対しての水の量が違いますので手を抜かずに一人前ずつ計算します。

3.具材を各自好みで炒めます。初めから煮るスタイルでも構いません。こんがり焦げ目を付けても良いでしょう。人と違う具材を入れても良いです。玉葱をじっくり炒めてチャツネを作ってもイイのです。

4.水を投入し、思い思いの火加減・時間で煮ます。水が足りなければ足すし、具が大きければつまみ出して切り、各々好き勝手に育てます。アクを掬うとか、掬わないとかも好みです。ジャガイモが煮崩れたのがスキなんていうのも自由自在です。

5.煮えたらひと欠けのルーを投入し、とかして、ひとまず完成。一見とろみが薄そうに見えても、とろみは後から追い掛けて来るので、ここで慌ててルーを足すよりは、味を見て判断しましょう。

6.アレンジに挑戦。このあと煮込むもよし、隠し味を足すもよし、素揚げの野菜を添えるのも良いです。缶づめのコーンをひと匙加えるだけでもテンションが上がります。納豆や生玉子を乗せても誰も怒りません。

7.主食登場。そこにご飯やバケット、パスタなどお好みの炭水化物を投入すれば、世界でたった一皿あなただけのキャンプカレーの出来上がりです。自慢のカレーを交換してみるのも楽しそうです。

8.食後は、容器を分別要領に従って廃棄するだけです。

 

ポイント1:用意する器は、柔らかいと扱いにくいです。また熱くなりますので、調理後は皿を下にあてると食べやすいです。

ポイント2:容器の容量は概ね400cc前後を用意します。カレー180cc+ご飯180ccが一人前の目安です。容器が大き過ぎると水が浅くなり具材に被りませんので、具を小さくするなどの対応を楽しんでいただく事になります。

ポイント3:200gの蒸し麺、ご飯大盛りなどは、大きめの容器で対応できますが、この方法でカレーを増やすとカレーの容量は一気に倍になります。他にも料理を作るでしょうから、そちらで量を調整する方が現実的です。それでもお腹に余裕が有れば、もう一杯作ればいいのです。

ポイント4:茹で野菜や焼き鳥などカレーに付けて食べると言うのも楽しいです。またご飯を投入してから更に火にかけ、粉チーズを振るなど、カレーリゾットへの発展も他の人に気兼ねなく楽しめます。

 

カレーは、多くの人に好かれる食べ物です。しかし、より自分好みのカレーを追及するとなると千差万別で、カレーにソースを掛けたとか生玉子を乗せたで夫婦喧嘩勃発なんて珍しくも有りません。洗い物を減らすついでに、全員の好みを満たし、更に暇な人が誰も居ない全員参加型の料理を実現すべく考案しました。

小さなお子様がいる場合、具材を煮るまでは共通の鍋で行い、使い捨て容器でルーを茹で汁で溶かしたところに具を入れて軽く混ぜる事で、お子様にも料理に参加して貰えます。取り分けてから火にかけないので、発泡スチロールの器も使えます。ただこの場合ルーの付いた鍋や食器を洗わなくて済むのは同じですが、鍋とお玉が必要になりますので忘れ物には注意です。

さあ、前話で「カレーってそんなにいけないものだったのか」としょげていた皆様。コレで、誰に気兼ねなく言えますよ。「キャンプと言えば、カレーでしょ」と。大鍋で作ってこその・・・だと?人差し指を顔の横に立てて、こう言いますよ。「ちっちっちっ!もう古いよ君っ。時代は育てるカレーだよ」

~編集後記~

「カレーは誰がやっても失敗が無いから」良く聞く言葉です。こうやって料理初心者は、カレーからスタートさせられるのだと思います。実際の所、味付けにおける失敗と言うのはほとんどありません。水加減を間違えた、要らんものを閃きで入れたという場合の除いては、概ね想定内の味に収まります。しかし初心者は、具の大きさを揃えたり、程よい量の具材というのが判りません。水を増やした結果しゃばしゃばになったり、一番大きな具材に合わせて煮込み時間を伸ばした結果水分が飛んで仕舞ったり、煮崩れたり、肉が硬くなったり、逆に溶けて仕舞ったりします。でもそんなハプニングに経験者が世話を焼くのも、初めての人が想定外の出来栄えに狂喜するのも、外飯ならではの楽しい時間なのではないでしょうか。それでもどうしようもなく失敗したらですか?皆から少しづつ分けて貰ったカレーは、きっと記憶に残るカレーになると思いますよ。