2018.11.26洗い物担当は、キャンプカレーが嫌いになる
料理担当兼洗い物担当の私は、キャンプカレーが嫌いです。正確に言うならば、シチューでもカレーでもルーから作る物をキャンプに持ち込むのが嫌いです。
家ならイイんだ
家なら構わないし、味の好き嫌いで言えば好きな方に分類される食べ物なのですが、キャンプ場と言う場所が良くないのです。キャンプ場うんぬんよりも、お湯と洗剤がふんだんに使えて排水が下水に流れる場所以外でのルー物の洗浄は、苦行なのです。というか妥協は出来ても、永遠に完全には洗浄が終わらないのですよ。
そもそも
食器用洗剤のＣＭの多くに、カレーが登場するのは、色や臭いが落ちにくいからと言う理由の他に、もっとも判りやすくお湯が出たって油が落ちにくいからと言う理由があるのです。「カレーは準備が楽だ」と言う言葉は、主婦ならばだれしも口にした事のある言葉だと思います。しかし厨房に立たない家族諸氏は勘違いをしてはならないのです。なぜ、口をそろえて「準備が」と限定しているのかを、です。そう、洗浄が面倒なのです。皿・スプーン・鍋・お玉。洗浄アイテム数は、いつもより断然少ない筈なのに、洗浄時間はいつもと変わらないか、それ以上。更にルーが乾燥するとへばりついて落ちないと言うのに、食べた食器をシンクで水に漬けて置く事さえしてくれない家族に、「楽した筈が、やっぱりこれか」と主婦は笑顔で耐えているのです。
日本人のＢＢＱ・キャンプにはなぜカレーライスが登場するのか
色々な人が気になって、記事にしているので検索してみて欲しいのですが、ザックリ言うと海軍と学校教育が関係しているらしいです。で、その学校教育の方で、戦後全く何の進歩も無く、相変わらず「林間学校といえばカレーライス」みたいなことをやっているらしいのです。皆さん思い出せますか？林間学校。私は、カレーライスというか、食事以外に思い出せることがなんにもないのですよ。結果。野外活動＝カレーライス。仕方ないですよね。他にはなんにも覚えていないんですから。しかもね、カレーは大鍋、ご飯は保温ジャーでしたよ。つまり食後、グループごとに洗ったりしていない。もっと言えば先生たちですら洗っていない。恐らくＢＢＱ施設の人か、林間学校用の宿舎に期間限定で派遣された給食の人が片付けていますよ。そりゃ、先生も生徒も面倒な所抜きで食べるんですから、おいしいおいしいだけで記憶が終わりますよね。
脂との戦闘が終わったら
脂との戦闘の後に、もうひとつげんなりする事が有ります。水切りに残ったルーです。洗い物をする人からしたら当たり前の事なのですが、ルーは水に溶けないんです。かたまりのままドロンとそこにいるんですよ。カレーの〆は、めんつゆを足してカレーうどんです！って残さず啜ってくれれば良いのですが、ご飯でカレーを食べたばかりなので大抵の家庭はやらないでしょう。「残しておいて翌朝」なんてまさかやってないでしょうね？翌日のカレーが美味しいなんていうのは、「ルーを入れると焦げるから、煮込みたくない」という料理する側の都合による嘘みたいなモノですからね。「実際、うまい」そりゃあそうですよ。翌朝もう一度温めるというのは、煮込み時間を延長した様な物なんですから。不衛生でしかも鍋にしっかりこびりついている。鍋を洗う手間を一回省いたけど、どうでしょうかね？
さあて
私自身がキャンプでやりたくないとダダをこねているだけの文章に、そろそろ落ちを付けますよ。「キャンプではカレーでしょ」と言う時は、「もちろん洗い物まで任せてくれ」と付けて下さい。洗い物は嫌だと言うならば、「カレー粉風味の肉じゃがが食べたい」と、要求を一部譲歩しましょう。そして共同炊事場の三角コーナーに溜めたルーは、絶対に他人任せにせずゴミ袋に詰め替え、三角コーナも洗浄して次の人にかわりましょう。そこまでやってこそのカレー好きです。そこのグルキャン男子。「テントは俺らでやって置くから」とか、分業とか、適材適所みたいな顔で逃げても、女子は見抜いてますからね。お気を付け下さい。
ああそうそう。グルキャンで女子からカレーを提案された男子は、黙って洗い物だけしてあげて下さい。決して後から文句を言わない様に。それは、頑張って作った、唯一出来る（もしくは初めて作る）料理ですよ。それには一切触れずに、ただおいしいと頬張り、出来れば残さず食べて下さい。ん？なぜ「出来れば」なのかですか？唯一出来る料理がカレーという人に分量の加減は出来ませんからね。普通にルーひと箱使うんですよ。笑いましたか？非常に多いんですよ？ご存知の通りルーひと箱は１０皿分。業務用一キロ箱なら５０皿分ですからね。買い出しに業務用スーパーを利用する際は、同行して止めて下さいね。「うけーるー」とか言って、調子に乗ると暫くはカレーを見るのも辛い人生を送りますよ。
次回予告！
