2018.10.29キャンプの保冷事情を改善

このクーラーだめだ!

キャンプを始めたばかりのキャンパーさんの、あるあるです。「20Lってどれくらい?」「20Kgの肉が入るって事じゃね?」これもよくある誤解なのです。実はこの二つの誤解は、あまり知られていない事実を知る事で解消されます。

容量の20%以上の氷を入れろ

最近やっと釣り具メーカーのクーラーBOXに保冷時間の記載がされるようになりました。メーカーによって測定方法が多少異なる物の、概ねこんな感じ。「クーラーの容量に対して20~25%の氷を入れて30度前後の気温下に置いた場合、氷が解けてなくなるまでに何時間かかるのかを表記する」

明記されていないけれど

とは言っても直射日光も蓋の開閉も不確定要素は排除してあると考えるのが良さそうです。実際に釣り場で検証してくれた先人に寄れば、夏場の関東であれば明記された保冷時間の6割ほどももたないとか。保冷時間を伸ばすには更に氷が必要という事です。氷を増やすと冷やすべき空気や食材が減りますので、保冷時間は伸びます。20Lクーラーに肉20kg入れちゃいけない理由が判りましたね。ただし20Lクーラーに冷凍肉20kgならば形さえぴったり合えば入ります。そんな人見た事ありませんけどね。

家庭用冷蔵庫の事情

例として20Lのクーラーを使うとします。20%の氷というと4Lの氷です。氷を自宅で作って節約したいと考えた場合、自宅の冷凍庫の大きさを考えると4Lというのはかなりのスペースなのです。逆算するとキャンプでよく見る大きなクーラーボックスなどは、自宅で作る氷ではほとんど冷えないという事になります。クーラーは悪くない事が判ったと思います。

代替案を考えてみる

「ダメな所を指摘したら、代替案を提示しなさい。」私の自戒です。考えてみましょう。まず家庭用冷蔵庫に冷やさなくて良い物が入っているお宅は結構多いと聞きます。冷やすと尚よいと言う物は、ひとまずクーラーボックスから追い出し氷を使わないクーラーバッグに移してしまいましょう。調味料や根菜類・常温で売っている食材全般です。クーラーバックに入れたのは、車内の直射日光を避け、高温の外気と遮断する為です。これで大分減りました。それから冷凍食品を氷に換算しましょう。先程の例の肉、600g持って行くなら氷を600cc減らしても構いません。また少しスペースが出来ましたよ。普段凍らせない物で、凍らせても味が変わらないと言われる物も凍らせたらどうでしょう。パックから出して持って行けるものは、ジーッパー付の袋に使う分だけ入れれば更にコンパクトになります。

それでもムリ

ここまでやっても20Lのクーラーボックスに一泊3食の食材が入らない場合、メニュー構成の見直しが必要かもしれません。もしくはもう少し氷が作れるだけ冷蔵庫のある大家族の可能性もありますね。友人とのキャンプなどで食材が嵩むのであれば、ご友人宅でも氷を作って貰いクーラーBOXを追加する手もあります。氷のたっぷり入ったクーラーは非常に重い上、強度の問題で大型クーラー程容量に対しての重さが重くなる傾向にあります。20Lの中型でも20Kgの水が入る訳ですからそれ以上のクーラーは、特殊な事情が無い限りお勧めしません。40Lクーラを1個買うなら、20Lの物を2個の方が使い勝手はイイと言えます。小型のクーラーを一個追加すれば十分な可能性もありますのでそこは食材料と相談してください。

ビールがね

さて皆さんの保冷事情は改善されそうですか?もう朝晩はすっかり冷え込む季節になってきましたから、この記事の効果を実感できるのはだいぶ先かもしれませんね。でもね、実は保冷力の違いがいっちばん分かりやすいのは、ビールなのですよ。「冷たい・・・けど、キンキンじゃない」から「うん!キンキン!」に変化したら大成功だと思いませんか?今から次のキャンプが待ち遠しいですね。

余談ですが

この記事は、既にお持ちのクーラーを買い替える提案ではありません。魚釣りをする方ならばそのターゲットによって、相応のクーラーをお持ちの事でしょう。勿論活用して頂いて結構です。キャンプ場にその朝自分で釣って来たブリ10kgをドーン!なんて、考えるだけでワクワクします。そういう時は心置きなく巨大クーラーで仲間を喜ばせてあげて欲しいものです。