2018.11.23携帯俎板の話

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俎板を探す私の脇で 連れが夕食の催促をしています
キャンプ場って勝手が違う

キャンプ場では、いろいろな事が普段と違います。その一つに調理器具の違いがあります。熱源・鍋・包丁(ナイフ)そして俎板。いつもと違う事が多すぎて、上手くゆかない事に慣れてしまいます。でも慣れなくても良い事もありますよ。キャンプ用品・キッチン用品双方に、軽くて小さな俎板(まないた)というのがあります。それらについて話してゆきましょう。

俎板の下に手拭い

キャンプでは、平らで水平な台というのが有りません。クーラーやテーブルは微妙に反り返って居ますし、水平に設置出来る事も珍しいです。それが原因で、食材をカットする際、俎板がクルンと回る事もしばしば。こんな時には薄手の布を固く絞り、俎板と台の間に敷きましょう。俎板を手で押さえ、手首を回してみて下さい。何回か布の一部を折るなどして調整する事で、回ったりガタついたりしなくなります。大事な食材を失ったり、料理中の怪我を減らす事も出来ます。

俎板は台のヘリに

俎板がガタつかなくなれば、台の中央に置く必要は有りません。キャンプ用の俎板は厚みが無い物が多いので、包丁やナイフを握った指が台に当たって痛い思いをした事も有ると思います。俎板を台のヘリにしっかり固定すれば、柄は俎板・台双方よりも手前に来るため、握った指が当たりません。

俎板の反り

俎板自体も反ります。プラであれば薄い為に長時間一定の形にされると固定されてしまいますし、木であれば水分を含んだり乾かすたびに曲がります。極端な場合は、グラインダーやサンダーと言った工具を持ち出しても構いませんが、多少であれば、裏表を返しながら、先程の薄い布をあてがう事で安定させることが出来ます。

大きさ

携帯性を重視した事で、大きな野菜が切りにくくなってしまった。というのは、キャンプあるあるです。不便を楽しむのは構わないのですが、怪我をしてはたまりません。この際は、俎板に乗る大きさまで家でカットしてキャンプ場に行くか、いったん俎板をどけて濡れタオルの上でカットして見て下さい。先程の薄手の布では、刃が台を傷つける恐れが有りますので、厚手の布がオススメです。段ボールでも良いのですが濡らすととけます。平らに綺麗にカットされた薪で代用した事が有りますが、小さなササクレが食材に刺さりヒドイ目にあったのでお勧めしません。

カットの順番

食材のカット順は、普段料理をされる方は聞いた事が有るかも知れません。生で食べられる物が先、臭いの強い物や、加熱する物、肉や魚は後です。なぜわざわざ書いたかと言うと、キャンプ場では、俎板を洗う回数が圧倒的に減るからです。保冷不足・加熱不足・残り物の保管状況と同様、キャンプ場における食中毒の要素です。ワイルド=不衛生というのは、特に同行者がいる場合には乱暴な論理です。

俎板としてだけでなく

俎板にも料理を乗せるプレートとしても使える。そんなオシャレな物も有ります。こちらについては注意してください。「一生俎板。一生プレート。そのどちらかを選択できます。」こういう意味です。「さあ、カットする物もう無いわね!?盛り付けるわよ!」これでは、衛生もなにもありません。ありえるとしたら「もうプレートとしては傷が多くて使えないわ。漂白して、今後は俎板として活躍して貰いましょう」です。包丁で付いた俎板の傷と言うのは思いのほか深く、漂白で完全に殺菌する事は難しく、洗剤で洗い流せるという事も期待できません。

使用後

漂白の話が出た所で、キャンプ専用に買った俎板。帰宅後には洗浄、漂白(殺菌)、乾燥しておきましょう。特に木製の物。次のキャンプで黒いシミが出来ていた。なんていうのは避けたいし、こうなってからでは、洗浄も殺菌も手遅れです。直射日光を避け、風通しの良い場所を、どうにか探して干して下さい。

新たに購入するなら

個人的には、厚さ大きさ共に大きな物の方が使いやすいです。今持って居るキャンプ用品で、畳んでも大きい物、中が空洞な物に収まれば、荷物が増える事無く大きな俎板を採用できます。例えば・・・我が家ならファイアグリル(焚火台)とか、ピザオーブンとかですね。ソロや二人のキャンプなら小さい方が軽いし充分足ります。4人家族とかパーティーなら、断然厚くて大きい物が使いやすいです。

特殊な活用法

「俺は、俎板なんか使わねえぜ」というスタイルもカッコイイです。焚火用の皮手袋でもして、手の中でクルクルと食材を剥き、サクッとカットしたら、さぞかし絵になるでしょう。テンガロンハットと皮のロングブーツでカッコイイ写真を撮って見せて貰いたいと思います。その際俎板は、ベルトの背中側に挟み、シャツで隠すと姿勢が良くなって男前が増すと思います。ぜひっ!!